全球観察

全世界の様々なトレンドを記録していきます。

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

書評『スターバックス再生物語』

2008年9月のリーマン・ショック前から発生していたスターバックスの売上低迷からの復活に関する本です。 同時期の日本では日本レストランシステムが「星乃珈琲」という新しいブランドを作りましたが、その過程に関する本(『星乃珈琲店誕生物語』)と並行して…

書評『星乃珈琲店誕生物語』

「星乃珈琲店」というコーヒーブランドがどのように作られたのかを日記形式で追える非常に興味深い本でした。2008年のリーマン・ショック後前後の「スターバックス再生物語」も並行して読みましたが、だいたい同時期の話で両方とも興味深く読めました。 「ス…

書評『佐藤優の集中講義 民族問題』

民族問題に関して雑多な知識を付けるための良い本でした。 個人的に面白かったのは、 ・スターリンは宗教的なバックグラウンドがあり、観測者には見えないが対象者の内面に存在するものを重視する傾向があった p58 ・フェルガナ盆地を3つのエリアに分割。例…

書評『くにたち大学町の誕生』

景観問題や戦前の郊外住宅地や堤康次郎などで度々出てくる東京都国立市の国立駅前の都市計画に関して知りたく、非常に楽しく読みました。 確かに中国の長春駅(長春站)と国立駅は街の作り方が似てますね。後藤新平氏の影響を感じます。特に、添付されている東…

書評『民族自決と民族団結』

『新疆ウイグル自治区 中国共産党支配の70年』が面白かったので、もう少し詳しく知りたかったので読んでみました。 概要 結論としては、ソビエトではそれぞれの共和国で現地の(少数)民族出身者が政府や党の幹部の60~80%程度のレンジで、中華人民共和国では20…

書評『ユニクロ帝国の光と影』

最近はユニクロ関連の本を読んでいますが、批判的な本も読んでみようと思い読んでみました。物流、生産管理などが知れたことも多く内容は面白かったのです。ただ、何故顧客が求める商品を提供し続けているのか、何故ユニクロに人は集まるのか、、の根本的な…

書評『丸亀製麺はなぜNo.1になれたのか?』

普段良く使う丸亀製麺について知りたく読んでみましたが、結構面白かったです。 北海道産の「きたほなみ」という小麦粉を使っている(競合他社の多くはオーストラリア産)が、ハワイでは水が違うので現地調達に変えたなど興味深かったです。ただ、タイなどでは…

書評『ドトールコーヒー「勝つか死ぬか」の創業記』

普段よく使うドトール・星乃珈琲・エクセルシオールカフェについて良く知っておこうと読んでみました。 もともとは1962年に作った焙煎店で、郊外・FC・産地別コーヒー・全世代向け喫茶のようなかたちで1972年にコロラドをオープン(p84)し、その後都市部・FC…

書評『ガイトナー回顧録』

気分転換に久しぶりにリーマン・ショック前後の本を読みたく、折角なので分厚いガイトナー回顧録を読んでみました。ある種のアウトサイダーが究極のインサイダーとして活躍した不思議な本でした。その象徴が、リーマン・ショック時に「資本注入が重要(不良債…

書評『地図とデータでみる都道府県と市町村の成り立ち』

日本の地方自治体の成り立ちについて知れる素晴らしい本でした。 幕藩体制における領主の地方支配とは、領内の労働力の安定化のため、村ごとにつくられた戸別の帳簿であった「宗門人別帳」(江戸時代の戸籍簿) などによる人身支配と、年貢などの徴収のため…

書評『ユニクロ思考術』

ユニクロで、デザイナー・建築家・マーケター・企画担当者・生産管理担当者・現地法人トップがどのように働いているかの本で、結構面白かったです。 皆活き活きとしている気はしますが、予算があるプロジェクトならば、それは楽しいだろうな、というのはある…

書評『この国を出よ』

最近は柳井さんの本を読んでいます。この本も一勝九敗のあとぐらいに当時本屋で見かけた記憶があり、少し懐かしく読みました。 内容としては、、、、日本が補助金体質になっていることへの警鐘でしょうか。個々の事例はそこまで面白くなかったですが、今読ん…

書評『一勝九敗』

ユニクロ本を読んで面白かったので、創業当初のことを知りたく読んでみました。内容としては面白かったのですが、少しこんな感じでしたかね。日本のファッション市場や労働市場に最適化するような話が多い反面、ファッション自体についての内容はほとんど無…

書評『成功は一日で捨て去れ』

ユニクロ本を読んで面白かったので、「柳井さんはなんでカジュアルファッションに使命を感じた?」「フリースブーム終了後に何した?」「欧米の郊外店での集客(そこでもチラシを使ってる?)」辺りを知りたく読んでみました。 SPAは全リスクを背負う必要があるが…

書評『新疆ウイグル自治区 中国共産党支配の70年』

現代の中国農村に関する本を読み、もう少し多角的に中国を知りたく読んでみました。事前の知識は全く無かったですが、こちらも非常に興味深く読めました。 中華人民共和国が今新疆ウイグル自治区でしていることは、「ジェノサイド」というよりはもう少し違う…

書評『中国農村の現在』

これまであまり良く分かっていなかった中国の農村に関して解像度が上がる本でした。 中国の1980年代の土地政策で農地を均等に分配したことが、1990年~2000年頃の「農民工」の大量発生につながった(p39)、との指摘が興味深かったです。 中国はサッカーとか集…

書評『堤康次郎 西武グループと20世紀日本の開発事業』

以前、西武やセゾン系の本をいくつか読んでいたこともあって結構興味深く読めました。 いろいろ細かい事実や数字が書いてあり、当時の周辺状況も含めて、資料的な価値がある一冊に感じました。設立した会社の株式の保有割合はどれくらいだったのか、出資した…

書評『ユニクロ』

ユニクロの歴史について、非常に面白く書いてある本でした。 ・どの商店街にでもあるようなスーツとカジュアルの洋服店 ・「カジュアル専門」で「セルフサービス」で「倉庫」のような店に変化。 ・(流行が重要なファッション分野であえて)「郊外」で重点的に…