全球観察

全世界の様々なトレンドを記録していきます。

ビジネス

書評『戦略思考トレーニング3』

「戦略思考トレーニング2」に比べて少し設問が雑で面白みも欠ける気がしました。 戦略思考トレーニング3--柔軟発想力 (日経文庫) 作者:鈴木貴博 日経BP Amazon

書評『決断の本質』

集団的な意思決定のクオリティーをどう高めるか、に関する本です。書いてあることは当たり前な気もするのですが、こういうことを体系的な学問化するのが凄いです。第7章の手続き的正義に関するところをもう少し知りたくなりました。例えば、手続き的正義に対…

書評『競争しない競争戦略』

「ゲーム理論で勝つ経営」のように競争に勝つというより競争をしないことで勝つような方法論に関する2015年に出版された本です。色々な事例が興味深かったです。「パイを大きくする」「価格を維持する」などの観点が無いことも日本的な競争戦略なのか興味深…

書評『ゲーム理論で勝つ経営』

非常に印象的な本でした。日本のゲーム理論の本と決定的に違うのは、ゲーム理論をビジネスに活かすというより、ビジネスでどうやってゲームを作っていくかというような点でしょうか。 ゲームを作るとなるとルールを変えるというのが直観的に想起されますが、…

書評『戦略思考トレーニング2』

ビジネス用詰将棋みたいな本で面白かったです。中国で製造するユニクロが中国の方が日本より仕入れ値が高い理由、ベトナム戦争で必要とされたコンテナ輸送が日本経済に果たした役割など結構印象的でした。こういう本があればまた読みたいです。 戦略思考トレ…

書評『経営戦略のゲーム理論』

1991年頃に原著が発表されておりゲーム理論を経営にどう活かすかの学問の萌芽的な感じがあり興味深かったです。内容的には、ありきたりなことを言っている感じもしましたが、良い思考実験になった気がします。少し翻訳が読み辛いでしょうか。日本の下請けと…

書評『メカニズムデザインで勝つ』

オークション、マッチング、意思決定でこんなにたくさんのアルゴリズムがあるのだと言うのが面白かったです。 オークションの「当事者の納得感」「宣伝効果」「セカンダリーマーケットの形成」など価格決定以外の部分も興味深いです。電波オークションをした…

書評『ビジネススクール意思決定入門 』

ビジネス上の意思決定に関するトピックをまとめた本で、面白かったです。いろいろな設問がありましたが、結構間違えてしまいました。 この本の最初の方にあった震災後のディズニーランドの営業再開や東京オリンピックが決定する前の土地売買などのケーススタ…

書評『ビッグディール 上下』

1998年に原著の本です。非常に面白かったのですが、人生のもっと早い時期に読んでいたら良かったかもしれません。 現代の資本主義、アメリカ社会、ゲームのルール、そうしたものがよく分かる本でした。内容的には結構古いと思うのですが、未だに日本の資本主…

書評『GEのリーダーシップ』

最近のアメリカの著名人の回顧録にも関わらず、写真が一切無い本でした。 以前、「GE帝国盛衰史」の方は読んでいましたが、必ずしも何か認識が劇的に変わるとかはなかったですかね。 30万人を雇用する大企業のトップはこんなに大変なのか、というのがひとま…

書評『やっぱり会計士は見た! 』等

ある年の設備投資やM&Aの価値を次年度以降のROAや営業キャッシュフローで確認する感覚は大事にしていきたいです。 やっぱり会計士は見た! 本当に優良な会社を見抜く方法 (文春e-book) 作者:前川 修満 文藝春秋 Amazon ファイナンスに関する基本的な内容が書…

書評『不思議の国のM&A』

2006年~2007年頃のM&AやTOBに関する議論が分かるような本でした。 三角合併導入に関する章を読んでいて、日本の経済界がこの頃から既に保身的であったのが印象的でした。経団連は三角合併導入の延期を申し入れたそうですが、欧米の同業他社との時価総額が違…

書評『GE帝国盛衰史』

2023年6月13日のGEの株価が106ドルぐらいなのですが、それは27年前の1996年頃の水準であり、23年前の2000年につけた高値の21%程度と、「衰退」してしまったGEの歴史に関する本です。 uberのときもそうだったのですが(ちなみにGEのイメルト元CEOはuberのCEO候…

書評『解任』

以前読んだ粉飾決算に関する本でオリンパスが取り上げられていたので読んでみたのですが、正直少し期待外れかもしれません。少なくともCEOの器にある人の書いた文章ではないと思います。 外国人の生え抜き社員はどういう感じなのか、外国人取締役がいること…

書評『心を鍛える』

堀江氏の本と藤田氏の本を読んだので二人が対談するとどうなるだろう、ということで急いでその辺の本屋で立ち読みしてきました。 内容的には、すでに読んだ本とほとんど同じかなと言う感じでした。 藤田氏に関しては、abemaを何故、IGポートと連携したnetfli…

書評『粉飾決算vs会計基準』

詳細を知らない事件が多く一回読んだだけでは理解が難しいですが、どちらかといえばそれぞれの事件のイメージが覆されるような面白い本でした。 長銀・日債銀 金融債で資金調達していた銀行が、1980年代以降不動産事業に融資をするようになり、多額の不良債…

書評『ヒルズ黙示録・最終章』等

2005~2006年頃の「ニッポン放送株買収」「阪神・阪急の合併」「村上ファンドのインサイダー事件」「ライブドア事件」について面白く読めました。 最後のページに書いてあることに凄く納得感がありました。2004年頃にGoogleがIPOして2005年にFacebookのシリー…

書評『敵対的買収とアクティビスト』

固有名詞が多いどころか知らない事例も多かったですが、何となく面白そうで買ってみたら、凄く面白かったです。ビジネス系の弁護士の方が書く一般本は案外面白いのかもですね。 結論としては、「良い」敵対的買収/株主アクティビズムと「悪い」敵対的買収/株…