全球観察

全世界の様々なトレンドを記録していきます。

netflixで『三体』見ました

netflixで『三体』見ました。数年前に三体1は読んでいたのですが、こんな感じだったけ、という感じは結構ありました。 文革時代の中国の描写が結構良かったです。ロンドンの描写は全体的に意識高い感じがして、少し疲れました。ゲーム内の描写は中途半端な中…

書評『失敗から学ぶマーケティング』

様々な商品の事例があり結構興味深かったです。最初の流行は「規格」が重要との趣旨が興味深かったです。下部構造が上部構造を規定するではないですが、その企業の持っているインフラや流通網の制限がマーケティングにどう影響するのか、みたいなことも気に…

書評『ザッポス伝説』

amazonに買収された靴のECのzapposの起業物語です。ハーバード大を出たようなアメリカの最優秀層の方がリスクを取りたがる感じがどこか不思議でした。寧ろ、日本みたいに官僚になりたがる方が不思議なのでしょうか。 全体的に、「幸せとはなにか」みたいなテ…

書評『シリコンバレー・アドベンチャー ザ・起業物語』

シリコンバレーの起業に関する書籍で失敗談に関するもので、今で言うipadのようなタブレットを19800年代後半に作ろうとしたgo corporationに関する話です。ヤマハなどの日本企業が出てきたり、Jerry Kaplanというよりはビル・ゲイツが裏の主役だったり、色々…

書評『天才数学者はこう賭ける―誰も語らなかった株とギャンブルの話 』

ケリー基準周りの歴史に関する本です。なかなか興味深かったです。こういう方々が麻雀したらどういう理論を思いつくのでしょうか。 天才数学者はこう賭ける―誰も語らなかった株とギャンブルの話 作者:ウィリアム パウンドストーン 青土社 Amazon

書評『イノベーターのジレンマの経済学的解明』

伊神先生の論文 https://scholar.google.co.jp/citations?view_op=view_citation&hl=ja&user=LmTNS0EAAAAJ&citation_for_view=LmTNS0EAAAAJ:eQOLeE2rZwMC の一般向け解説です。色々と示唆的な内容でした。結論はまあまあ直観的な感じはありますが、こういう…

書評『超絵解本 絵と図でよくわかる 心理学』

以前読んだ『バイアスの心理学』の簡易版みたいな感じの内容でした。なぜ人はSNSにハマるのか、とかそういうのも知りたくなりました。 超絵解本 絵と図でよくわかる 心理学 (超絵解本シリーズ) ニュートンプレス Amazon

書評『スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?』

スターバックスで中間管理職だったと思われる方の本ですが、思っていたよりも参考になりました。 メモ: ・スタバはテレビ広告をしないらしい。確かに日本では見ないが、アメリカではしている? www.youtube.com ・アメリカでもビール会社のCMはイメージ先行で…

書評『eボーイズ』

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シリコンバレーのベンチャーキャピタルの一つであるbenchmarkの1990年代初頭の活動に関する本でした。ebay、webvan、tristrata、priceline、のような企業が出てきます。また、影の主役はamazonでしょうか。amazonが「書籍から始めたこと」の重要性をところど…

書評「強い将棋ソフトの創りかた Pythonで実装するディープラーニング将棋AI」

将棋AIに関する非常に面白い本でした。 https://github.com/TadaoYamaoka/ShogiAIBook2 にソースコードが記載されているので、こちらをgoogle colab notebookで試してから読んで見るでも良いかと思います。第7章のnvida周りは少しインストールの仕方が変わっ…

書評『今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「意思決定」』

主に行動経済学の内容が良い感じにまとまっている本でした。以前読んだ「バイアスの心理学」と被る内容も多かったです。行動経済学の実証実験の結果がどこまで現実に役立つのかはわからないですが、こういう考え方もあることを知っておくことは有益に思われ…

書評『データ分析のための数理モデル入門』

良い感じの数理モデルの入門書でした。マルコフ過程周りはようやくわかった気がします。こういうわかりやすい入門書増えて欲しいです。。。 データ分析のための数理モデル入門 本質をとらえた分析のために 作者:江崎貴裕 ソシム Amazon

書評『戦略思考トレーニング3』

「戦略思考トレーニング2」に比べて少し設問が雑で面白みも欠ける気がしました。 戦略思考トレーニング3--柔軟発想力 (日経文庫) 作者:鈴木貴博 日経BP Amazon

書評『サルたちの狂宴』

2013年のfacebook ipo前後のfacebook内部の様子が少し分かる本です。必ずしもユーザーデータが広告主に価値があるものではなかったが10億人のユーザーにアクセス出来るというのが当時の価値だった、というのが興味深いです。この本を読んでも何故ユーザーデ…

書評『The Power Law』

立ち読みしたときは『ベンチャーキャピタル全史』と大体同じ内容かなと思いましたが、実際に読んでみると少し違った観点や内容でベンチャーキャピタル産業について書いてあり一気に読めました。 メモ: ・トランジスターは1947年にニュージャージー州のベル研…

書評『決断の本質』

集団的な意思決定のクオリティーをどう高めるか、に関する本です。書いてあることは当たり前な気もするのですが、こういうことを体系的な学問化するのが凄いです。第7章の手続き的正義に関するところをもう少し知りたくなりました。例えば、手続き的正義に対…

書評『Facebook: The Inside Story』

2020年に出版された、アメリカの著名なシリコンバレーのジャーナリストであるスティーブン・レヴィ氏によるMeta社のドキュメンタリーです。日本語訳はないのはいかがなものか、と思いましたが95%ぐらいは既知の公開情報のような感じで若干Meta社のプロパガン…

書評『競争しない競争戦略』

「ゲーム理論で勝つ経営」のように競争に勝つというより競争をしないことで勝つような方法論に関する2015年に出版された本です。色々な事例が興味深かったです。「パイを大きくする」「価格を維持する」などの観点が無いことも日本的な競争戦略なのか興味深…

書評『ゲーム理論で勝つ経営』

非常に印象的な本でした。日本のゲーム理論の本と決定的に違うのは、ゲーム理論をビジネスに活かすというより、ビジネスでどうやってゲームを作っていくかというような点でしょうか。 ゲームを作るとなるとルールを変えるというのが直観的に想起されますが、…

書評『バイアスの心理学』

認知のバグ一覧で面白かったです。どちらかというと脳の仕組みのバグみたいな感じでしょうか。紹介されている実験の正当性は良くわかりませんが、アイデアとして興味深かったです。この本には記載されていなかったですが、「特攻隊などの過剰な自己犠牲」「…

書評『戦略思考トレーニング2』

ビジネス用詰将棋みたいな本で面白かったです。中国で製造するユニクロが中国の方が日本より仕入れ値が高い理由、ベトナム戦争で必要とされたコンテナ輸送が日本経済に果たした役割など結構印象的でした。こういう本があればまた読みたいです。 戦略思考トレ…

書評『経営戦略のゲーム理論』

1991年頃に原著が発表されておりゲーム理論を経営にどう活かすかの学問の萌芽的な感じがあり興味深かったです。内容的には、ありきたりなことを言っている感じもしましたが、良い思考実験になった気がします。少し翻訳が読み辛いでしょうか。日本の下請けと…

書評『ゲームとしての交渉』

やや冗長的な記述に感じましたが、ところどころある弁護士実務での交渉事例が面白かったです。交渉前に「手続き」で合意するのが重要そうな印象を持ちました。 ゲームとしての交渉 (丸善ライブラリー 130) 作者:草野 耕一 丸善出版 Amazon

書評『不確実性を飼いならす』

確率や不確実性や予測に関する様々なトピックをまとめた本です。最後の量子論のところは良く分からなかったですが、結構面白かったです。 不確実性を飼いならす——予測不能な世界を読み解く科学 作者:イアン・スチュアート 白揚社 Amazon

書評『国際関係から学ぶゲーム理論』

前半部分は、ゲーム理論の概念がコンパクトにまとまっていてよかったです。後半部分は少し消化不良気味になりました。国際関係に関する新しい見方は残念ながらそこまで持てなかったです。数字が恣意的、五月雨式に新しいゲーム、みたいなところは慣れでしょ…

書評『who gets what』

今まで何冊か「マーケットデザイン」の入門書を読みましたが、一番面白かったです。やはり第一人者が書くと、なぜそうしたのか、なぜそう考えたのか、ほかにどこで使えそうか、今後どうなるか、などが行間から感じられることが出来ます。 ちなみに、ニューヨ…

書評『ウォール街の物理学者』

アメリカの金融工学の歴史についてとても楽しく読める本でした。「カオス理論」を金融市場に当てはめるアプローチは興味深いです。対数収益率が使われる理由は分かったようなあまり理解が深まらなかったような。この本では「ゲージ理論」は金融というよりは…

書評『活かすゲーム理論』

ゲーム理論の入門書です。現実社会の事例多めでしたが、必ずしも分かりやすくないのが不思議でした。結局、(都合の良い数字を当てはめているだけで)そんなに現実社会を説明していないのでは、というような印象になってしまったからかもです。 最後のモデル化…

書評『マーケットデザイン』

以前読んだ『メカニズムデザインで勝つ』と内容的に8割ぐらい被る印象でしたが、ミクロ経済学の「均衡」概念についてワルラスなり社会主義計算論争なりから説明されており興味深かったです。 オークションに関しては、日本で公共財のオークションが進まない…

書評『ゲーム理論の〈裏口〉入門』

ゲーム理論をボードゲームで「体験」する本で、結構面白かったです。ゲーム理論に限らず「体験」を通じて概念がアプリオリに理解出来るようになる方法論は興味深いです。もっと色々なゲームをやっておけば良かったと思います。また、現実社会をモデル化して…