全球観察

全世界の様々なトレンドを記録していきます。

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

書評『不確実性を飼いならす』

確率や不確実性や予測に関する様々なトピックをまとめた本です。最後の量子論のところは良く分からなかったですが、結構面白かったです。 不確実性を飼いならす——予測不能な世界を読み解く科学 作者:イアン・スチュアート 白揚社 Amazon

書評『国際関係から学ぶゲーム理論』

前半部分は、ゲーム理論の概念がコンパクトにまとまっていてよかったです。後半部分は少し消化不良気味になりました。国際関係に関する新しい見方は残念ながらそこまで持てなかったです。数字が恣意的、五月雨式に新しいゲーム、みたいなところは慣れでしょ…

書評『who gets what』

今まで何冊か「マーケットデザイン」の入門書を読みましたが、一番面白かったです。やはり第一人者が書くと、なぜそうしたのか、なぜそう考えたのか、ほかにどこで使えそうか、今後どうなるか、などが行間から感じられることが出来ます。 ちなみに、ニューヨ…

書評『ウォール街の物理学者』

アメリカの金融工学の歴史についてとても楽しく読める本でした。「カオス理論」を金融市場に当てはめるアプローチは興味深いです。対数収益率が使われる理由は分かったようなあまり理解が深まらなかったような。この本では「ゲージ理論」は金融というよりは…

書評『活かすゲーム理論』

ゲーム理論の入門書です。現実社会の事例多めでしたが、必ずしも分かりやすくないのが不思議でした。結局、(都合の良い数字を当てはめているだけで)そんなに現実社会を説明していないのでは、というような印象になってしまったからかもです。 最後のモデル化…

書評『マーケットデザイン』

以前読んだ『メカニズムデザインで勝つ』と内容的に8割ぐらい被る印象でしたが、ミクロ経済学の「均衡」概念についてワルラスなり社会主義計算論争なりから説明されており興味深かったです。 オークションに関しては、日本で公共財のオークションが進まない…

書評『ゲーム理論の〈裏口〉入門』

ゲーム理論をボードゲームで「体験」する本で、結構面白かったです。ゲーム理論に限らず「体験」を通じて概念がアプリオリに理解出来るようになる方法論は興味深いです。もっと色々なゲームをやっておけば良かったと思います。また、現実社会をモデル化して…

書籍「会社という迷宮」

経営コンサルの方が書いた「会社に関する議論」のエッセイ本でした。何故日本の経営者はすぐに安売り競争に参加するのか、社外取締役は形式的な存在以上の価値があるのか、経営者にも「疎外」概念があるのか、みたいなことを考えたりしたことがあったので、…

書評『武器になる法学』

以前読んだ『法律の使い方』のような素晴らしい法律入門書でした。こちらの方が、法律というルールでゲームをどう楽しむか、みたいな感じがしました。それにしても、法律家の「経験則」とか「目的・原則から考える思考」とかこの辺が一番むずかしい気がしま…

書評『法律の使い方』

法律は利益衡量のツール、みたいな観点で法律の使い方を具体的に説明した本で非常に参考になりました。ほとんどの事案は、法律の条文に事実をあてはめるだけで解決する、法解釈が重要になるケースは少ない、法律自体が無いことはもっと少ない、というのは興…

書評『メカニズムデザインで勝つ』

オークション、マッチング、意思決定でこんなにたくさんのアルゴリズムがあるのだと言うのが面白かったです。 オークションの「当事者の納得感」「宣伝効果」「セカンダリーマーケットの形成」など価格決定以外の部分も興味深いです。電波オークションをした…

書評『ビジネススクール意思決定入門 』

ビジネス上の意思決定に関するトピックをまとめた本で、面白かったです。いろいろな設問がありましたが、結構間違えてしまいました。 この本の最初の方にあった震災後のディズニーランドの営業再開や東京オリンピックが決定する前の土地売買などのケーススタ…

書評『法学を学ぶのはなぜ?』

ルールに関する入門書です。ニューヨークの外交官の路駐の実証分析、福島県立大野病院事件、産廃に関する実際の司法試験問題、などなどサッと読めましたが結構面白かったです。特に、仮病防止の観点で追試ルールをどう作るかなどの立法的なところが一番面白…

書評『この世で一番おもしろいミクロ経済学』『この世で一番おもしろいマクロ経済学』

漫画でミクロ経済学とマクロ経済学の概要について解説した本でした。ひとまずこういう入門書のスタイルは良いなと思いました。思っていたよりもミクロ経済学とマクロ経済学の概要はすでに知っていたようだったので、もう少し分厚い教科書みたいな本も読み進…

書評『刑法的思考のすすめ』

論理パズルみたいな面白い本でした。 立法、他国との刑法条文比較、辺りが一番興味深かったです。paypal創業初期などは詐欺罪っぽい疑惑も捜査当局からあったり、サブプライムローンのような詐欺的商品を売っても金融関係者で有罪になる人はほとんどいなかっ…

書評『世界の一流企業は「ゲーム理論」で決めている』

囚人のジレンマを回避するには「規制」「カルテル化」「報復」「信頼の構築」「継続的関係性」などがあり、囚人のジレンマになるようなケースは実は少ないというような考え方から、具体的にいくつかのケースでゲーム理論を使って改善策を考えてみる、という…

書評「ホーキング、未来を語る」

子供のころに読んで良く分からなかった本を読みたくなったので、読んでみました。 宇宙論や量子力学に関する何となくの知識があると、そうした知識が生まれた歴史的背景なども踏まえて日本の類書にはないような説明もあり、興味深かったです。 ホーキングさ…

書評「元素周期表で世界は全て読み解ける」

元素周期表周りの本で、結構面白かったです。 メモ: ・電子の軌道は「主量子数」「方位量子数」「磁気量子数」で決まる(p50) ・原子核の結合エネルギーは鉄が一番安定(p66) ・太陽系に存在する元素の重量比では70%が水素、27%がヘリウム 太陽系の元素組成 - …