全球観察

全世界の様々なトレンドを記録していきます。

現代日本

書評『金融庁戦記』

知らない中堅役人さんの伝記でしたが、結構面白かったです。 限られたリソースでのコスパ重視? ライブドア事件など、「課徴金」で良いのではとか、「堀江主犯」にするために真実が捻じ曲げられていないか(p133)、検察の捜査でライブドアの「株価暴落」とか乱…

書評『堀江貴文のカンタン!儲かる会社のつくり方』

2004年9月(googleのipoの1ヶ月後)の段階のホリエモンの起業論の本で、結構面白かったです。 ひとまず彼女の両親からお金を借りて起業って、凄いですね。 IPO前にストックオプション放棄して退職する人が続出していた(p118)のも意味不明ですし、成功報酬型ワ…

書評『ホリエモンの最後の言葉』

収監前にこのテンションで語れるホリエモンも凄いし、田原総一朗も何か良くわからないけど元気、みたいな本でした。 ひとまずライブドア事件 の2つの容疑のうち1つを勘違いしていた気もしました。運動会で「きをつけ!」の号令があったときに「きをつけ」を…

書評『生涯投資家』

村上ファンドのことを知りたくなり読んでみましたが、結構面白かったです。 PBRが1未満の会社に「株主還元」を要求するイメージのあった村上ファンドですが、この本を読むと「社会の資金循環」というのをある種の大義としていたようです。 実際に、この本に…

書評『西武事件』

以前読んだ「西武争奪」をもっと歴史的に捉えるような本で、とても面白かったです。「所有」と「占有」という観点、西武事件は時代が切り替わるタイミングの象徴という観点も興味深いものでした。 この頃から、銀行主導よりはファンド主導の会社改革が一般的…

書評『わが記憶、わが記録 - 堤清二×辻井喬オーラルヒストリー』

面白い本でした。群馬の赤城自然公園ができる経緯(p152)が特に印象的でした。一方で、つかしんに関するところは何を言っているのか正直良くわかりませんでした(p214)。 経営者のメンタル維持も簡単なことではない、とつくづく思いました。 以下メモ帳です: …

書評『西武争奪』

面白かったのですが、なかなか難しかったです。 以下メモ帳です:・コクドは、プリンスホテル株を100%、西武鉄道株を64%保有していた(2005年10月時点。p182)。西武鉄道株に関しては43.16%保有と有価証券報告書には記載されていた。・コクド株を堤氏は36%保有…

憲法9条と国連憲章51条と曖昧で灰色な何か

日本国憲法9条は正直意味あるのかなと思う。国連憲章51条が規定するように現在の国際安全保障は集団的安全保障体制であり、日本が単独で国際紛争を解決する手段として武力行使を行うことはほぼ不可能であるし、また同時に現実として様々な多元的外交チャネル…

今の不動産価値って

日経の都心部マンション価格高騰みたいな記事読んだ。 http://www.nikkei.com/article/DGKKZO12534660U7A200C1EA1000/ >高騰した直接の要因は建設現場における人手不足で工事費が上がったことだ >借入金の金利負担を抑えるために、多少の値引きをして早めの…

バブル政治をもう一度

物価水準の財政理論とは、政府が財政赤字を意図的に作ることで、インフレが起こり、逆説的に財政再建が可能になる。今の財政状況を放置していずれ来るであろうコントロール出来ない長期金利上昇やインフレを招くよりも、コントロール出来る可能性の高い意図…

最近の書店に関する雑感

私は年間に80~100万円程度新刊書籍を買っているが、書店に関して思ったことをつらつらと書いてみよう。 まず一番好きな書店は、京橋の八重洲ブックセンターである。 毎月月初にここに行き、エレベーターで8Fに行き1階ずつ下りながら本をカゴに入れていくのが…

コンテンツ配信に関する雑感

dtvの独自コンテンツの「裏切りの街」を見た。 ストーリーはありきたりな、日常性に埋没した男女が不倫に走るみたいな感じ。逆にありきたりだからこそ、役者の演技やその他スタッフの技術力が必要なのだろうけれども、その点では結構クオリティーは高いと思…

日本政府がある程度意図しながら作った状況なのかな

イスラム国と言われる武装集団 or 国家?が日本人人質2人を取っている。約2億ドル or ヨルダンの政治犯の釈放を主張している。情報が錯綜しているが、ふと日本政府の政治技術が長けている気がしたのでメモ。 今回の事案に於けるイスラム国側の選択肢: ①約2億…

The Economistの年末号を読みながら適当に2014を振り返る

The Economistの年末号を読みながら適当に2014を振り返る まずはThe world this yearから 1、ウクライナで政変が発生→ロシアが東部ウクライナに"侵略"し、クリミア半島がロシアに。 →EUと米国を始めとする諸国は経済制裁。2、石油価格が大幅に安くなる ←世…

日本版『PLAYBOY』を作るべき

まずピーター・フランクルの『ピーター流外国語習得術』を引用しよう。 二人は悲しい顔をして出かけました。でも、帰ってきたときにはなんと『プレイボーイ』を六冊も持ってきてくれました。うれしくてうれしくて、真ん中にある見開く三ページぐらいの大きさ…

井上章一『パンツが見える』書評

私達の羞恥心が時代によって異なっていたこと、人々の価値観が移ろいやすく絶対的でないこと、そのようなことをこの本は示している。 現代の感覚とは相当異なるが、昭和初期までは日本の女性はパンツを履いておらず、また履きたがっていなかった。同時に恥部…

『神待ち少女』という本を読んだ。

『神待ち少女』という本を読んだ。 著者の黒羽氏 によると近年、泊まれる場所や食事を肉体的な報酬なし=無償で提供してくれる人を待っている少女達がいるそうだ。そうした背景には両親などからもらえなかった「無償の愛」や「終わらない日常」へのスリルを求…

今日本ではモンブランズが相当面白い

そんなことは知っています。 モンブランズ【大門寺流気合武術拳法】コント - YouTube モンブランズ トゥインクル1グランプリ2013 エントリーネタ動画 - YouTube

日本社会を変える政治手段としての「北方領土」問題

ロシアとの「 北方領土」問題が進展しそうだ。どのような方向性で進展するにせよ、現実的な解決策を模索する上で必ず通らなければならない問題は「今住んでいる住民たちをどうするか」である。 小熊英二氏の『私たちはいまどこにいるのか』に【「北方領土」…

そうだ、そふぁカフェに行こう

ゆっくり読書のできるカフェって素敵だな、と思う。そういうカフェが一軒でも周りにあると毎日が何だか楽しくなる。ゆっくりとした静かな時間と空間。建国記念日の今日、この日本社会にそうした時間がたくさんありますようにとの願いを込めてソファーのある…

21世紀の矛盾論:信号をめぐるたたかい

毛沢東が『矛盾論』を発表してから数十年たった現在。私達の社会には未だに、様々な矛盾が存在し、同時それらを解消しようとする動きが社会の動力になっている。 今私達の社会に存在する最も重要な矛盾の象徴。それは「信号」であるかもしれない。 例えばこ…