全球観察

全世界の様々なトレンドを記録していきます。

書評『会計の日本史』

同じ著者の土地に着目した日本史 を先に読んでいたためか、結構面白く読めました。

 

・金銀銅の3貨制は、それぞれの交換比率は異なったが、奇しくもヨーロッパと同じであった。

・中井家帳簿など江戸時代には複式簿記のような会計方法があった。

・職業の世襲制が一般的であった江戸時代の下級武士の出世は会計官となることであった(e.g 西郷隆盛)

・1928年、満鉄の鉄道部門の売上は約7000万円、その他の部門の売上は約4500万円。それが1931年の満州事変の年にはそれぞれ580万円、210万円になってしまっていた。満州事変後にはそれぞれ6000万円台に回復。

・敗戦直後でも鋼材の生産能力は戦前と同水準の1100万トン程度あった

・日本企業は労働分配率が高いのではなくそもそも利益率が低い。労働者の権利が十分に守られない日本企業で賃金を下げて良いというメッセージを政府が出すとますます賃金が上がらなくなる。結果として、国全体の消費活動が低迷する。

 

会計の日本史

会計の日本史

Amazon