全球観察

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書評『近代日本の郊外住宅地』

非常に面白い本でした。

大宮の「盆栽村」に見られる職住近接的試みなどは今一番面白いのではないでしょうか。

「満鉄の社宅」「朝鮮銀行の社宅」など外国で良質な住宅街を作る能力があったのも意外でした。

 

これを見ると兵庫の「六麓荘町」以外は今では住環境として劣化してしまっている気もしましたがどうなのでしょう。
戦前の良質な郊外住宅地のベッドタウンとなってしまったのは、世界の駅の乗降客数ランキングTOP20のうち17駅が日本が占めているような点も関係しているのでしょうが不思議です。
「御影・住吉」など道路計画が街を分断してしまったケースは勿体ないなという気はしました。

東映撮影所が近かった「大船」も面白い田園都市になる可能性はありましたが、「成城学園」にお株を奪われてしまった理由も気になります。

 

企業経営者が従業員のために作った住宅街や1929年の歩車分離の「ラドバーン」のようなモータリゼーションに対する考察がある街(六角形街路を作った満州奉天ぐらいでしょうか)も少ないように感じました。

 

それにしても日本の住宅地は何で地上に電柱があったり下水道が合流式だったりするのでしょう。

 

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