全球観察

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書評『ゼロ』

2013年、出所後のホリエモンの最初?の本です。一般向けというよりはファン向けの本のような感じでした。

彼の「合理性」へのこだわりは、母親や高校時代までの体験へのアンチテーゼだったのかな、という風に感じました。

中学のときに、通ってた塾のITシステムを作ったとか、相当凄いです。ただ、当時の九州の高校にしろ、東京での大学にしろ、そうした才能を活かす機会は少なそうでした。特に東京での大学は日本の最高峰と言われる東京大学なので、これだけ才能とモチベーションがあるひとが、周囲に失望して中退した、のでは日本のその後の衰退はほぼ確定していたのでしょうね。ビル・ゲイツザッカーバーグがハーバードを中退したのとはかなり違う方向性です。

LINEを作ったのはライブドアのエンジニア説があるぐらいライブドア出身の人は結構面白い印象がありますが、何故検察の捜査時に「オレが責任を取る」みたいにならなかったのか、そこに対する反省とかはあるのか、彼が考えるリーダーシップのあり方、とかはもう少し知りたかったです。

この当時は文章を書くにせよファン向けにしておきたかったのだと思いますが、アンチ向けに書く必要はないとはいえ、そろそろ一般向けな文章も書いてほしいです。少なくとも、イーロン・マスクは有料メルマガとかはしないと思います(多分)。