1998年に原著の本です。非常に面白かったのですが、人生のもっと早い時期に読んでいたら良かったかもしれません。
現代の資本主義、アメリカ社会、ゲームのルール、そうしたものがよく分かる本でした。内容的には結構古いと思うのですが、未だに日本の資本主義はここに追いついていない感覚も読みながらありました。1990年前後から差が付き始めたのでしょうが、原因は何なのでしょうか。
面白かったのは、独禁法を運用する行政局が2つある(司法省反トラスト局、FTC)点などでしょうか。「検察特捜部」みたいなのはアメリカではどれほど予算あるのでしょう。
資本主義の発展というよりは、規制の変化に伴いM&Aが生まれることがあるという洞察も興味部深かったです。医療、放送、新聞、航空などこの本のM&Aで出てくる業界の規制のあり方が日本とは全然違うのだと思います(アメリカでも天下りみたいのはあるのでしょうか)。銀行・保険に関しては日本も一時期統廃合が多かったですが、今思えば確かに金融行政が大きく変わるタイミングでした。通信に関しては、日本もM&Aが多いような気もしますが、何かが違う印象です(NTTのドコモ再子会社化など)。
ペンシルベニア州会社法は、株主重視のデラウェア州会社法とは違い、全ステークホルダー重視の運用らしいのも興味深いです。
ヘーゲル哲学ならばあらゆる変化が一段と高い真実をもたらすことになるが、経済の進化はそのように進むわけではない。進化の過程には循環があり、混沌がある。 (上巻p412)
Andrew G. T. Moore II - Wikipedia
UnitedHealth Group - Wikipedia
The full Hilton/ITT saga - Nov. 12, 1997
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