全球観察

全世界の様々なトレンドを記録していきます。

書評『土地は誰のものか』

1993年に出版された本です。
reinsなり日本の不動産政策・土地政策を作った綿貫さんが必ずしも東京の結果に満足していないのが印象的でした。国土利用が適切ではないのではないか、「関係人口」ならぬ「交流人口」という概念、法人の土地所有が増えていることへの懸念なども興味深かったです。

 

日米構造会議で土地問題をアメリカが提起していましたが、アメリカが土地政策を他国に提起した事例はあんまりない気もしました。でも、結局は税制の話のようです。

アメリカに提起されたあとに、税調が「固定資産税は受益者負担のようなもの。地価を反映させるのは適切ではない」旨を公表しているのも興味深かったです。
地価を反映させない公務員住宅の家賃の仕組みも他の低所得者向け住宅に導入するのも一考に値すると思いました。