楽天の軌跡を追った本です。個人的には結構楽しめました。
バルセロナやゴールデンステート・ウォリアーズにしろ、スポンサーになることでグローバル採用にはメリットが多そうなのが発見でした。
ただ、気になったのは、この内容を外国語に翻訳してどれだけ読者に興味をもってもらえるのか、ということでしょうか。何というか、日本でしか通用しない日本の営業部隊の話に感じる、というか(エクセキューション力は凄いと思いますが)。結局、楽天のマーケットプレイス型のECは結局アマゾンマーケットプレイスに差をつけられているし、shopifyの方がGMVが多いし。。。
気になったのは
・営業組織が人海戦術過ぎるのでは
・「出品者に寄り添う」ためのコストを掛けている割に、出品者は他のプラットフォームにも出品している
・「〇〇の課題を解決」「日本を元気にする」するみたいな発想が多い
・「現場主義」だが、「現場」しか見えていないからか、商品レコメンド、倉庫自動化、物流の最適化等々のイノベーションは全て後追いに見える。
・amazonの書籍から始めたやり方と違い、ただひたすら出品者を集めようとしていた点に戦略を感じない
・楽天メディカルのがん治療にしろ、楽天モバイルの仮想化技術にしろ、面白そうな技術をマーケ目的にしか使えていない気がする
あたりです。
楽天モバイルはtoBのソリューションがどうなるか、ネットワークの仮想化技術が発展するとどのような世界があるのか、この辺はもう少し知りたかったです。
楽天経済圏はともかくとして、楽天トラベルも楽天カードも楽天証券もたまに使っていますし、日本国内だとこのやり方で良いのだと思いますが、他国にはなかなかスケールしないんだろうなと思います。
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