伊神先生の論文
の一般向け解説です。色々と示唆的な内容でした。結論はまあまあ直観的な感じはありますが、こういう方法論を身につけたいです。コストを財務諸表ではなく需要の傾きから推計するあたり(p193)とか、よく分からなかったですが面白かったです。HDD業界以外でイノベーションのジレンマの実証分析に適した事例だと何になるのでしょうか。
伊神先生の論文
の一般向け解説です。色々と示唆的な内容でした。結論はまあまあ直観的な感じはありますが、こういう方法論を身につけたいです。コストを財務諸表ではなく需要の傾きから推計するあたり(p193)とか、よく分からなかったですが面白かったです。HDD業界以外でイノベーションのジレンマの実証分析に適した事例だと何になるのでしょうか。
スターバックスで中間管理職だったと思われる方の本ですが、思っていたよりも参考になりました。
メモ:
・スタバはテレビ広告をしないらしい。確かに日本では見ないが、アメリカではしている?
・アメリカでもビール会社のCMはイメージ先行で、「ビールとは無縁の陽動作戦」 p39
・ロードサイドの看板は良く分からない。日本ではなさそうだが、アメリカではある?
https://www.pinterest.jp/pin/517632550919764558/ ラジオ広告はしている
・スターバックスは「スペシャリティコーヒー」という新しいカテゴリーを作った p49
・スターバックスは基本的に値下げをしない。1990年代に「お客様感謝デー」にセールをして失敗した p56
・スターバックスはクーポンを配布しない p71
・スターバックスではセット商品を提供しない。以前スコーンとコーヒーのセットがあったが、ファーストフード店っぽくなるという理由でなくなった p99
・2001年にはdrinkg bingoのようなキャンペーンを行なった p171
・2003年にvespaと組んで商品が当たる懸賞キャンペーンを行なった p69
・2005年に著名人の言葉を印字したカップを使った"The Way I See It"キャンペーンを行なった p93
・2006年にny timesと組んでスタバ内で購入したny timesに挟んであるクロスワードパズルを使ったキャンペーンを行なった p92
・映画「akeelah and the bee」とタイアップしたプロモーションもしたが、必ずしも成功しなかった p112 スターバックス内で映画やサントラの物販をする取り組みに発展させる予定だった。
・夏日はスポーツイベントがあるエリアに出張する「chill patrol」で商品のテイスティングをしている p166
立地戦略や価格戦略(特に、原価を安くする方法。グローバルタックス周り)やパートナーとの商品開発(スーパで売られている缶コーヒーでどうブランドを維持しているか)辺りも知りたくなりました。
https://www.worthpoint.com/worthopedia/starbucks-2003-vespa-card-award-642047892
シリコンバレーのベンチャーキャピタルの一つであるbenchmarkの1990年代初頭の活動に関する本でした。ebay、webvan、tristrata、priceline、のような企業が出てきます。また、影の主役はamazonでしょうか。amazonが「書籍から始めたこと」の重要性をところどころで感じられました。
メモ:
・benchmarkはwebvanのskuを300万アイテムを減らそうとして、実際に100万アイテムに減らした(p63 それではamazonには勝てないのでは?)
・1995年にbenchmarkが発足したとき、スタンフォード大学基金が主な投資家。30%のキャリーを条件付きにした。他の投資家と合わせて8500万ドル集めた(p139)。
・benchmarkの投資判断は5人のパートナーが1~10までの数字を書いた紙を投票するというもの。5人のうち3人が5より大きい数字ならば投資が確定(p178)。アソシエイトを一人雇うのも慎重だった(p347)。最終的にはuberなどの投資判断をすることになるビルガーリーがパートナーになった。
・pricelineへの投資を諦め、tristrataに投資することにした(p187)。pricelineはその後のipoで時価総額98億ドルに達した。tristrataは成功しなかった。
・benchmarkの社内起業家が作ったエスクローサービスのaccept.comを投資先のebayに導入しようとしたが難航した。その間に、amazonがオークションサービスに参入しaccept.comを買収した。
・ebayのシステムは頻繁に落ちた。ただ、amazonとオークション分野では張り合えていることで自分たちのコミュニティーの強さを実感した。
・トイザらスとbenchmarkはeストア専用の子会社を作ろうとした。おもちゃは供給が限られているが、トイザらスの店舗網と商品をどう割り当てるか、eストアに割り当てるときの内部価格をどうするか、で揉めた(p371)。また、子会社のストックオプション制度が親会社のトイザらスの給与体系と全く異なる点や店舗が閉鎖に追い込まれる可能性などもあり、結局子会社設立はご破産になった。ゴールドマン・サックスとも子会社設立の案があったが、進展しなかった。百貨店大手のnordstromと子会社を作ることになった。