全球観察

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感覚的な話

感覚的な話。

2016/12/4のイタリアの国民投票・オーストリアの大統領選挙。2017/3月のオランダ総選挙。2017/5/7のフランス大統領選挙。

こうした投票を通じてEUは、右派政党の台頭・EU分裂傾向を示していく気がする。

ドイツ銀行やイタリアのモンテパスキ銀行などの経営問題なども気になる。

 

EUはどのように結束を保つのか。想起するのは1990年代前半の「ユーゴ内戦」。冷戦崩壊後のNATOの存在理由の欠如・東ドイツ統合後のドイツ経済の不況などがその内戦の背景にあったと個人的には思っている。

 

11/30のOPEC総会で減産合意に至らなかった場合、サウジとイランの対立やその他中東情勢の悪化がより鋭敏化するのではないだろうか。

 

逆に、EUが中長期的に結束を保ち、かつOPEC総会でも中東諸国の一体感が見られるならばそれは何故なのだろうか。

 

 

世界秩序へのリスクに彼の死も追加して下さい

中央アジアウズベキスタンのカリモフ大統領が死亡したようだ。彼亡き後の権力の空白がどのように解決するのか、類似の事態は他の地域の独裁国家でも発生するのではないか、など世界秩序に新たな不確実性が生まれたようだ。資源価格の乱高下、テロの多発、中国とロシアが対立したり、新たなイスラム国家もしくは国家もどきが出来たり、今のところの想定できる最悪なシナリオはそんなところだろうか。

www.nikkei.com

もう一人世界が忘れていると思われる不確実性があるように思う。アルジェリアの大統領アブデルアジズ・ブーテフリカ氏の死だ。最近のリビア空爆などでイスラム国が活動範囲を縮小しているようだが、アルジェリアの権力が不安定化した場合に彼らは新たなそしてより強固な拠点をアルジェリアに獲得出来るかもしれない。

中国の長い国境と東側の安定という彼らの核心的利益

キルギスにある中国大使館に対して自爆テロが起きたらしい。

www.nikkei.com

ふと、以前新聞で読んだ中国の研究者(女性?)の「中国の歴代政権は長い国境線の一部が不安定化して行くことで崩壊していった。中国にとって歴史的にも最も不安定なのは西側の国境線であり彼らがそちらの安定化に注力する観点からも東側の国境線は最も安定しうる点をもっと強調したほうが良いのでは」というような趣旨の論説を思い出した。

これは単なる単発の事件なのか、中国の西側の国境を巡る不安定な物語の始まりなのか良く分からないが、中央アジアと中国を巡る久しぶりのニュースだった気がするので今後もしばらく注視して行こう。