全球観察

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書評『ゆとりある国・日本のつくり方―ストック型社会転換マニュアル』

面白い本でした。

 

メモ:

・高度経済成長期にとりあえず今の資金で手に入る住宅を作り、土地価格上昇で次の家に住み替えるフロー経済的住宅観が形成された p130

・江戸時代の住宅は解体・部品の再利用、災害時の備蓄まで視野に入れていた p137

 

知りたいこと:

スクラップアンドビルドが生む経済効果は健全なものなのか

アメリカやヨーロッパは世代間の価値観の断絶をどのようにコントロールしているのか

・ヨーロッパやアメリカの中古住宅が割高で一次取得者にとり入手困難であるならば、次の世代の負担が軽減されているといえるのか。一平米あたりの平均価格の可処分所得比を見ると確かにヨーロッパは負担が少なそうだが、他の指標だとどうなるか。 元データ

・実際の維持管理費はどの程度負担軽減されているのか。 p128

アルトバウのような古い住宅は寒いようだが、燃費性能も考慮したときの次の世代の負担はどうなるか

・次の世代が増改築したくなるような余白のデザインも必要なのではないか

・住宅は次の世代も受益者負担があるので100年債で資金調達をするべきか

毎年発生する住宅需要の波を地元自治体はどう活かすべきなのか。全て地元経済で回せたら自治体の財政にはどのような影響があるか。

バリアフリー/省エネのいずれも満たさない住宅はリフォームするべきか建て替えするべきか

・「ブルックリン橋」を毎回交通手段がupdateされる度に解体・新規建設した場合の経済学はどのようなものか

・1972年の「成長の限界」に対する各国の比較。何故日本はこのときにストック社会になれなかったのか

 

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