全球観察

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書評『世界の都市の物語 ニューヨーク』

ある一つの街が発展する流れをつかめる本でした。特に、文化面の記載が強い気がしました。

それにしても富が蓄積されて行きそれが更なる魅力を生み更に人を吸引し更に富が蓄積されていく過程は不思議でした。

そもそもオランダ人はなぜこの場所にこだわったんですかね。恐らく、大西洋貿易上の交通の要所・豊かな後背地・一定の水資源・強い地盤などが要因なのでしょうが。

鉄道王・ヴァンダービルトが具体的に何をしたのかは良くわからないですが、日本の鉄道王の自邸とは比較にならないレベルの豪邸を有していたのも印象的でした。案外子孫の方はその財産で今でも暮らしていたりするのでしょうか。

電柱が地下化されたのは1888年の大吹雪が原因だったんですね。大規模な火事も結構発生していたようです。

セントラルパーク成立 など都市計画での議会の役割、上水・下水・暗渠化・地下鉄はどのように整備されたか、スタインウェイなどの製造業の興隆と企業城下町、1964年ニューヨーク万博の影響、ジェイン・ジェイコブズ周りの話、などは知りたかったかもです。

上手くいえないのですが、ニューヨークという街の捉え方をもう少し冷静に客観的に正確に描写したような本が読みたくなりました。