全球観察

全世界の様々なトレンドを記録していきます。

The Economistの年末号を読みながら適当に2014を振り返る

The Economistの年末号を読みながら適当に2014を振り返る

まずはThe world this yearから


1、ウクライナで政変が発生→ロシアが東部ウクライナに"侵略"し、クリミア半島がロシアに。 →EUと米国を始めとする諸国は経済制裁
2、石油価格が大幅に安くなる ←世界的供給の多さ + OPECシェールガス対策 →ロシアルーブルが米ドルに対して大幅下落 + main interest rate が10.5%から17%に ※その他の金・穀物などの主要商品価格も軒並み昨年比で下落 (The economistのcommodity-price index)
3、イスラム国が独立を宣言 ※関連記事 http://www.economist.com/news/middle-east-and-africa/21606879-abu-bakr-al-baghdadi-declares-himself-leader-all-muslimswho-dont-buy
4、スコットランドの独立投票が否決
5、香港で中国返還以後で最も大きい反政府デモ運動が発生 
6、エボラ出血熱が西アフリカを中心に世界的流行
7、アルゼンチンがデフォル →しかし株式市場は昨年比で+42.3%(ペソ建て)の上昇。
8、法人税を回避するような国際M&Aが注目 →各国家の税取り立て vs 企業・個人の回避は今後も大きなテーマになりそう
9、ヨーロッパで反移民的な右翼政党が議会入りするなど微妙な躍進が。ただ、米国では不法移民に一定期間駐在を認めるような動きあり。
10、インド・南アフリカ・コロンビア・インドネシア・日本・アルゼンチン・エジプトで国政選挙。アメリカで中間選挙。 タイでは軍によるクーデター。
11、 ヨーロッパで”忘れられる権利"が注目され、googleでは要望に基づき70000件のリンクが削除。
12、アリババが史上最高額のIPOを達成しました。
13、ユーロ経済は低迷、アメリカ経済はそこそこ快調→FRBQEを止めそう。

 

いくつか面白かった記事


14、ケニアとスーダンに対するICCの人権に関する勧告がほぼ無視 →国際的な"正義"の行方はどうなるのか →他国の人権侵害とかで自国軍を派遣したり、多国籍軍を派遣したりは難しくなってきたのかな
15、インターナショナルスクールの興隆 →ローカルの権力が押し付けたい価値観対ローカルの支配層の価値観の矛盾が見られて面白そう。だけど、絶対数だとまだまだ少ない印象。
16、弁護士のボーナスがあがったよ、だけど.... →相対的な弁護士の価値の低下が見られる、のでは?
17、 実はマードックはこの数年間で僕達の何倍も何倍も稼いでいるよ → 危機に際して、今までしようとして出来なかった数々の施策を実施。オリンパスも数倍になっているよ。

 

その他

18、中国の不動産価格は下がっているけれども、株式市場は+42.9%の上昇。
19、韓国の株式市場はマイナス、シンガポールと台湾は微上昇。
20、トルコ、インドネシア、インド、パキスタン、タイ、アルゼンチン、エジプト、ベネズエラ?の株式市場がローカル通貨でも$でも良い感じ
21、サウジとマレーシアとギリシャハンガリーオーストリアが結構大幅な下落。マレーシアと東欧で何かが起こっているのか?
22、メキシコとノルウェーと韓国とフランスと英国とオーストラリアがちょっと微妙な下落。ちょっと意外な国も多い。
23、イタリアがいつの間にか経常収支黒字国に。だけど、13.2%の失業率と-3.0のindustrial output
24、ロシアは大幅なルーブル下落 + 15.79%の10年国債金利 + 昨年比+7.6%の消費者物価指数が気になるけれど、GDPも微増で失業率も5%程度でプライマリーバランスもプラスみたいでまだ経常黒字でもあるので案外基礎体力はありそう?
25、日本のGDPは+0.5%で鉱工業生産指数も経常黒字も下落気味だけれど、消費者物価指数は昨年比で+2.4%で失業率も3.5%で10年国債金利は0.37%。

 

 

2015

中国共産党の倫理政治がどうなるのか気になる。日本銀行量的緩和の副作用とかもそろそろ出始める時期かな。ロシアは大丈夫そうだけれど、西欧諸国との落とし所が気になる。中央アジアはどうなっているんだろう。イスラム国やその他独立選挙から法人税タックスヘイブン云々など各国家の徴税権をめぐる戦いが増えそう。各国家をベースとした国際機関のインポテンスも感じてしまうかもしれない。